浅口市議会の9月定例会に議員発議されていた議員報酬の引き上げは、賛成5、反対10、棄権2で否決されました。私の反対討論の内容は以下のとおりです。
「浅口市議会議員の議員報酬及び費用弁償等に関する条例の一部を改正する条例」について反対の立場で討論に参加します。私は議員報酬については、引き上げることに全く反対の立場をとるものではありません。 しかしながら、今回、いきなり議員発議でというやり方の問題、そして引き上げの額などについて、市民の理解が得られるとは到底思えないため反対をします。さて、現在浅口市議会議員の報酬は月額35万円であり、所得税等が引かれ、いわゆる手取りは約28万円でありまして、けっして著しく高いものではありません。この金額では議員は他に仕事を持つ人や大金持ち、また片手間に議員をやる人しかできないことになり、議員報酬のみで本気で市民の声を議会に届け、喜びも悲しみも市民と共有して市民の立場で頑張るという議員は少なくなってしまいます。また、子育て中の若い人も議員に出にくくなります。しかしながら議員報酬の原資は市民の税金でありますから、可能な限り市民の理解を得ることが重要であると思います。同時に報酬は議員自身のことでもありますから、会派の拘束というものがもしあるのであれば、この件ではそれをなくし、議員一人ひとりが独自の考えのもと全員で胸襟を開いて議論することが大事だと思います。そして議論の上で引き上げるということになるならば、民主的な手続きを踏んでいくべきだと思います。
さて、先日の議案質疑の際にある議員が議員報酬の引き上げは、議会改革に逆行するかのような発言がありましたがそれは間違いだと私は思います。議会改革は議員報酬の引き上げや定数の削減を大前提にしているものではありません。議会改革と言うのは、議会が市民の声を活かして議会本来の役割を発揮することができる議会を創り上げるものだと思いますので、指摘しておきたいと思います。
いま安倍政権のもと、派遣社員の固定化や官制もふくめワーキングプアこそが問題であり、これを根本的に変えていき社会全体の賃金水準を引き上げることが重要であり、加えて行政をしっかりチェックして徹底的に無駄を省き、市民の暮らしを守るために全力をつくすことが大事だということをお訴えして討論とします。